播磨科学公園都市
Harima Science Garden City
- コンセプト・雑感
- 県知事から直接の嘱託を受けた磯崎新氏が、アメリカンモダンランドスケープの雄、ピーターウォーカー氏を引き込んでのプロジェクト。敷地は、東海道新幹線の相生駅からタクシーで30分、山の中のS字カーブに分け入り、トンネルを抜けたところに忽然と広がる「科学と公園」をフィーチャーした当時流行りの「テーマ性を持った」ニュータウン計画である。三谷にとっては、ピーター・ウォーカー事務所に参画後、初めての担当プロジェクトであった。
先端技術センター(CAST)の庭園や、中央交差点センターサークル部分、タウンパーク部分など、ピーターのデザイン力が遺憾なく発揮された。
一方、ランドスケープが10数年の経年変化で美しく年を重ねているかどうかの検証によって、「デザイナーカタチへのこだわり」と、ランドスケープは「ダイナミックに変化するもの」と言う真実の間を、時間経過と共に調整するのもランドスケープ・アーキテクトの大切な仕事であると思う。実際、若干のチューンナップ(維持管理作業)で、ここの庭空間を、新たにインパクトのある21世紀の「ミニマリストガーデン」として再生させることは楽しい作業に違いない。監理業務には株式会社HEADSにご協力いただいた。 - 基本情報
- 場所:兵庫県赤穂群上郡町光都3丁目2番地
- Location: 3-2 Koto, Kamigori-cho, Ako-gun, Hyogo
- 竣工:1992~1997年3月
- 規模:250ha
- 内容:基本構想、基本設計、実施設計、設計監理
- 設計監理:磯崎新アトリエ
- ランドスケープ:三谷康彦(PWP)
- ランドスケープ現地管理支援:Heads Co.,Ltd.